第一部

「歴史は大きな流れを理解することが大事」と高校の先生は言った。しかし、試験問題は年号と人名ばかりだった。つまらなかった。ここでは本当に「大きな流れ」に触れる。日本史から現代を理解するには、大胆に「大きな変化」に焦点を当てる必要がある。

目次

1-1 組織原理から見る二つの転換点

1-2 他分野から転換点を探る

1-3 主従制「タテ秩序」を生んだ「ヨコ社会」

1-4 歴史を変えた律令国家の神話

1-5 摂関政治のもう一つの見方

1-6 院政期の荘園が武士を育てた

1-7 主従制の形成――将門・忠常・義家

1-8 主従制を考える

1-9 絶対の神とどう付き合うか

1-10 怨霊などへの鎮魂の変容

1-11 組織原理の古代・中世・近世・近代

1-12 新しい時代区分――組織原理の日本通史